ここのところの陽気で、一気に道南は春に向かっている。
川辺や南斜面の里山は、木々の廻りから雪が溶け始めて、いよいよ春の空気が充ちている。
いつも最初に雪が溶け始める、家の近くの日溜まりには、
早くも福寿草の金色の花が咲き始めた。
空はうっすらとした青色で、遠くは春のもやに霞んでいる。
ザックザックの粗目雪も、歩きづらいことこの上ないけれど、それでもなんだか頬が弛んでしまうのだ。
山中の空気には、尾根づたいに続く誰かの足跡と共に、息遣いまでもが残されていて、春を待っていた生き物が歩き回り謳歌している幸せが充ちている。
春は好きだ。