店からの借景。
いつもと同じように、お隣の中枝垂れ桜が見事に咲いてくれた。この時季は、もう四時頃にはこのくらいの明るさになってくれるのが嬉しい。
あちこちの有名どころの櫻も良いけれど、色々な想い出のあるここからの櫻も、自分にとっては大切な風景だ。
気が付けば、この桜も散っていて月はもうじき夏至の月を迎えようとしている。
今年もまた山からは羆が下りてきているらしく、想い出の山桜をゆったりと眺めることは出来なかった。
替わって今見事なのは、山毛欅(ぶな)林の新緑だ。
この緑色にも深い想い出がある。
想い出を大切にできるよう、失わないよう。
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春の道をあちらこちらに走らせたが、いつもの春はいつもの顔をしていないようで、
どこか余所余所しい・・・・。
車の調子も今ひとつ・・・。
なんだかんだと試しつつ、結局亀田半島を一周してしまった。最後の大沼では、水芭蕉が美しい。
いつの間にか、大好きな早春の風景は終わりを告げて、何処にも雪の欠片もなくなってしまい、春の植物たちの花が咲き乱れていた。
そろそろ落ち着いて欲しい。
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二つしか年の違わない後輩に、安否確認の電話がつながった。
『生きてるか?』の一言に、彼女は号泣した。芯の強い娘だ。声を上げて泣くなんて。
かける言葉がつまってしまい、涙がボロボロこぼれた。
苦しいんだと思う。
在仙の先輩達が皆元気で生きていることを伝えると、今度は嬉しそうな泣き声に変わった。
また涙がボロボロこぼれた。
また一緒に山に登ろうな。
]]>コントロールできない自然は、私たちが造ったものではないから、コントロールできなくともそれに従うより仕方がないと諦めもつく〔無論天罰などという、何かの詭弁の諦めではなく・・・〕
しかし、必要だったか、欲求だったかは知らぬが、国の人々が欲した形で『原発』は造られた。
今でもコントロールできると信じている人々だっている。
コントロールできぬものを造り出すことがあってはならぬ。
必要なものを必要な分だけ・・・。
今は、なんだかそんなシンプルさが、自分の生き方を救ってくれそうな気がしてならない。
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山のパン屋の想うこと・・がアップできないので、こちらからお知らせ。
N43°春の講習会は4月13日(水)に札幌日清製粉ラボで・・・。帝国ホテル金林さんと、日仏商事平松さんを講師に迎えて行われます。
12日から準備です。
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川辺や南斜面の里山は、木々の廻りから雪が溶け始めて、いよいよ春の空気が充ちている。
いつも最初に雪が溶け始める、家の近くの日溜まりには、
早くも福寿草の金色の花が咲き始めた。
空はうっすらとした青色で、遠くは春のもやに霞んでいる。
ザックザックの粗目雪も、歩きづらいことこの上ないけれど、それでもなんだか頬が弛んでしまうのだ。
山中の空気には、尾根づたいに続く誰かの足跡と共に、息遣いまでもが残されていて、春を待っていた生き物が歩き回り謳歌している幸せが充ちている。
春は好きだ。
]]>名前は『ペコ』。迷いネコで、来た時はとっても小さくて、
首に碧のリボンで結ばれた銀の鈴を付けていた。
飼い猫だと思ったから、店の裏に段ボールで家を造ってやり、その中にいたのだけれど、
厳冬の最中に可哀想になり、家に連れ帰った。
小さいネコと思っていたネコは、子猫だったということらしく、どんどん大きくなって今ではこの状態だ。
もうあれから随分と時が経った。もうこの娘も12歳くらいか・・・・・・
ストーブの前は指定席で誰も侵すことはできない。
家族の構成も変わった。
お客様も変わった。
家や店の廻りの風景も変わった。
今日のストーブは機嫌が良いね。
]]>野暮用で札幌に行った日にその報告は来た。「Pain屋」の危機だ。休業だ。
「すわ!」ッと思ったけれど、何せコチトラ札幌である。
急いで帰ったわけではなくノンビリとしたものだったけれど、取り敢えず、帰宅した翌日からは函館の店の仕込みに回った。なんと一年ぶりくらいでミキシング・・・。生地温が上がらずに苦労する。
二日間、札幌でのなれない野暮用で疲れた身体にむち打って、パン作りを一からこなしたが、やっぱりパンを作ることが好きだと解った。
これだけでもメッケモノかもしれないな。
明日からまた札幌だ。
もう二週間も前だけど、仕事もほとんどすることが無くて、朝からず~~っとこの坊主とデート。
深雪の中をあちこち思う存分遊び回っている時間があったのに・・・
今では考えられない。
]]>だから、腰も痛くなるし背中も丸くなってしまうのだ。先日屋根の雪下ろしをしたのだが、氷が張っていてとても恐い思いをしてしまった。
もう、体力にモノを云わせて何とかできる年代ではなくなってしまい、知恵を絞って立ち向かう以外手は無さそうだ。
それでも、お天気がいいと気分は良くなり、今日は遠出だ!!
何処までも青く澄んで、なんだか北海道の一月とは思えない空気感だ!!
明日はどんなお天気だろう?
今度は鳥を観に行こう!!
]]>みんなで話している今年の夢は、多少のあやふやがあるモノの呑んで騒いでいるうちに、明確な目標となってゆくモノだ。これこそが新年会の役割のように思える。
ガスバリは食に関わりを持つ者達の集まりだから、食を中心に据えた話題が中心だ。
こなひき小屋の新年会は、全員がリーダーシップを感じて、製造から販売までのホスピタリーと、スタッフそれぞれの一年の課題、さらにはプライベートな目標までに及ぶのだ。一種の家族としての繋がりを求めるものだ。
BAR街の新年会の内容は多岐にわたる。
メンバーがそれぞれに普段は違った活動をしているからで、その違った環境の中から、BAR街というひとつの形を作ってゆく。
必然的に考え方や、取り組みのアプローチも異なるわけだから、新しい意見や見方が次々と現れるのだ。
このことは、他の活動についてもおそらくそれぞれに影響を及ぼしているのだろう。
だからこそ、この仲間達は大切にしなければならない。
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椅子に腰掛けて、ストーブの炎をボーとみていて過ごした。
一週目と二週目には新年会が続けてあって、昨日は『ガスバリ』の新年会。湯ノ川の老舗旅館『Y松』で、温泉に浸かりながら、酒を飲みながら今年を語った。今回の料理は逸品。サービスの質もいつにも増して素晴らしかった。
先付け・かぶら寿司
菜の花の春模様と、柚の香り。煎り酒の旨味が引き立つ。
前菜・慈姑豆腐・幕久来とろろ
蕗の薹伽羅煮や、牛蒡ナッツ揚げが逸品
煮物椀・金子真丈
金子が真丈の中に綺麗に入っている。人参と柚の香り。
御差味は鯨の尾の身。ながす鯨の滋味のある一切れ。(写真無し)
蓋物
生まず猪肉・寄せ伽別・堀川牛蒡・・・
箸休め
車海老・生海胆・カリフラワー・岩茸
意外な組み合わせに感じさせる、カリフラワーの使い方
替皿
鬼柚子釜盛り
甘鯛・唐墨・海老芋おかき揚げ
柚のジューシーさが全てを包み込む
温物
鰻蓮蒸し
御食事
牛蒡御飯・止椀・香の物
葉釜での炊きたての御飯が香ばしい。
水菓子
季節のもの
堪能した料理・酒・ワイン・会話・仲間・・。
今年もいそがしい仲間達だ。
]]>ストーブの炎の前の椅子に座り、ずっと考え事。
雪が降れば積もるに任せ、風が吹いても木の枝が折れても、ただ椅子に腰掛け炎を眺めていた5日間。身体中に冬の黴が生えてしまった。
久々に歩いた雪道に、家庭菜園の横にある蛇口がポツリ。
寒い空気の中にピカリと輝いていたが、これも冬眠中だ。
冷たく感じるベッドに寝ているお正月ではなかったが、温い炎に包まれて、限りなくダラダラと過ごした寝正月の五日間でした。
年始めは、週ごとにおとずれる『新年会』から始まりです。う~~ん・・・・まだ、だらりだらりだ。
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さて今年もそろそろ大晦日が間近になりました。
店の営業についてお知らせします。
12月30日まで営業しています。ちなみに今日は水曜日ですが休まずに営業しました。
新年は1月5日から営業です。ちなみにこの日も水曜日ですが営業です。
新年から定休日が一部変更です。
毎週水曜日と、第二木曜日がお休みになります。
今までは第三木曜日だったんですが、Pain屋店長のW頭家の虎T君が一年生で、冬休み期間中に連休があった方が、もちろん楽しめるわけで・・・・・ということで。
それから・・・Pain屋の営業時間が短縮されています。
午後5時で終了です。
その代わりとイッちゃぁなんでスガ・・・・朝は6時30分頃からもうやっていますからね!!
もちろん!!こなひき小屋は今まで通り、朝6時30分頃から夕方6時までの営業は変わりません。
では、良いお年をお迎えください!!
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だから、とても嬉しいのだが、今日はそれほどでもない。
朝からもう何回雪かきに汗をかいただろうか・・・。
何度も大雪をあっちへこっちへ移動していることの辛さは、やっぱり毎日の不摂生を感じてしまう。
いかに運動不足とはいえども、「こんな事ぐらい」だったはずの体力気力は何処へやら・・・・。ヒーヒいいながらの合計4時間はもはや限界。
今年の残り少ないごく僅かなエネルギーも全て使い果たしてしまった・・・・
なので、今年はもう雪かきはしない!!宣言。
愛犬との散歩も、今日はごめんね。
]]>山の笹の葉に雪がふんわりと積もる頃が、開店以来作り続けている『シュトレン』の季節だ。
お師匠さんに教えてもらった作り方とはずいぶんと違う状態にあるが、間違いなく基本に流れているのはブルクベーカリーの『シュトーレン』だ。
函館は、ロシアの商船が往き来した旧い港町。僕らの小さな頃には、ロシアクッキーなるものが丸い缶に入れて売られていた。大きな真っ赤なサクランボがのっていて、大きくカチカチに堅いそのクッキーを頬張ると、モロモロと崩れた。なんだか解らない粉の味がする妙に田舎臭い素朴なお菓子だった。
クリスマスには、白いケーキなど食べることがなかったけれど、この堅いクッキーは、父と母が食べさせてくれた、ごくごく幼き頃の幸せの味だ。
僕の『シュトレン』は、こんな背景から生まれた味わいだと思っている。
今のこなひき小屋のシュトレンは、バターをふんだんに使っているし、小麦も素性の明らかなしっかりとしたものだ。
フルーツは沢山、ナッツもいっぱい。沢山の砂糖でコーティングされてとても贅沢だ。
だけど・・・・・モロモロと口の中で砕ける食感は、本来のシュトレンの有り様から離れていても、やっぱり僕のお師匠さんから引き継いで僕のペーソスを詰め込んだ『シュトレン』だ。
もうここ数年は息子達に任せてある。おそらく、これからのこなひき小屋や、Pain屋の味になってゆくのだろう。
自分たちの大切な味に育てて欲しい・・。
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なにも高くて上等な肉を使う必要はないので、それほど神経を使うことなく屋外で作業できるのが嬉しい。いつもの薪を割っているような感覚で肉を下ごしらえ。
塩漬けにして一週間ほど・・水で半日塩抜きをして・・・・肉をぶら下げて三日乾燥・・・・・
固さを確認して7時間燻煙・・・・出来上がり!!
試食・・うめぇ・・。安上がり・ほっとける・ずぼらOK・さらに飲みながら出来る・誰もいない午後の時間にはもってこいだが、ひとつ難点がある。
3Kgの肉に分けて4本のベーコンを作るのが固さや味わいを変えられて楽しいのだが、3Kgx4本で12Kg・・・これってかなり重いのだ。本当に重い肉の固まりだ。
ここ一年でこれだけ肥った。こんなに肉が増えたのだよ。
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